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2019年9月3日(火)~7日(土)オペラ5公演:研修記(自身の備忘録) 

7日(土)テオドール・クルレンツィス指揮、ムジカエテルナによるコンツェルトハウス・演奏会形式【ドン・ジョヴァンニ】

5日(木)テオドール・クルレンツィス指揮、ムジカエテルナによるコンツェルトハウス・演奏会形式【フィガロの結婚】

6日(金)国立歌劇場【ドン・カルロ】:ルネ・パーペ、キーリングサイト、アニヤ・ハルテロス、・・・充実した歌手陣

4日(水)国立歌劇場【椿姫】:トーマス・ハンプソン

3日(火)フォルクスオーパーの【魔笛】:オケは・・・ で、フォルクスオーパーの・・・ 

研修総括・雑記    

今回のオペラ5公演のチケット代 : 会場の環境が日本の公共ホールとは異なり、単純比較はできないが・・・!

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9月7日(土)
テオドール・クルレンツィス指揮、古楽器のムジカエテルナ演奏
コンツェルトハウスでの演奏会形式
【ドン・ジョヴァンニ】19時開演~22:40頃
クルレンツィスの指揮ぶりは、2日目のフィガロの結婚で感嘆
ドン・ジョヴァンニでも同様に“完全主義者”を彷彿とさせる指揮ぶりだった。とにかく、感嘆至極で、今後が楽しみだが、アレコレと思うところあり、
まずは、ドン・ジョヴァンニの“演出”で、度肝を抜かれたのは、(或る意味では、クルレンツィスに騙された!感覚も抱いたほどで)フィナーレ近く、舞台が暗転し、騎士長にドン・ジョヴァンニが、地獄に落とされ(下手に走り去った)のと同時的に、クルレンティスも速足で下手に歩き去った。虚無感を抱くこの時点で、映画 AMADEUS は終了となるが、オペラは、いわば、エピローグがある。
聴衆は静かにひと時を過ごした。間もなく、“知らない人”が拍手を始めた。釣られて、拍手が大きくなった。
かつ、ソリスト陣が次々と登場し、大きな拍手、声援を受けるに至った。
小生は、拍手をせず、日本語で、「ナ何!何でぇ、これで終わらないで」と言った感情を抱き、隣の白人紳士に真摯に共感を得たくなった。が、所詮、日本語、正確には「何でかね!こぉで終わったらエケンじネ!拍手すーだないが・・・」の内言語!
既に、22時を過ぎて、3時間余が経過していることもあり、退席する人も見かけられた。
ところが、どんでん返し的に、フィナーレで歌うソリスト陣と、何とドン・ジョヴァンニも出演んし、フィナーレの演奏・歌唱が始まった!舞台照明は、オペラを通じて、落とし気味だったが、明るい照明になった。
フィナーレは、善人は幸せな人生・・・と言った善人賛歌であり、これをクルレンツィスが演出したと分かり、大納得!自身にとっては空前絶後であり、これまでの生オペラ研修だ最高の研修となった。
それも、目をひん剥いて、オツム全快で通していての“騙された”的どんでん返し公演は、今後あり得ないだろう。
【ドン・ジョヴァンニ】の既往公演で、クルレンツィスが同様に仕掛けた実績は? 或いは、歴史上、今回の形式で聴衆の度肝を抜いた公園はあったのだろうか・・・。
素人ゆえ情報収集は難しく、かつ、語学力等からネット検索の制約が大き過ぎる。
マ、帰国後に調べてみよう・・・。
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演奏自体は、フィガロの結婚童謡、アンサンブル性が大きかった。歌手陣で、ずば抜けた声量の持ち主はいなかったが、粒揃いで、十二分に楽しめた。つまり、気持ちが途切れるような歌唱でガッカリは無かった。
対比的に、前夜の国立歌劇場【ドン・カルロ】は流石と評せる歌手陣に大満足だった。
(記述は時系列ではなく、強烈だったドン・ジョヴァンニを先に書いている。)

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テオドール・クルレンツィス指揮、ムジカエテルナによる演奏会形式【フィガロの結婚】は、2019年秋の音楽シーズンの開幕公演と位置付けられていた。
9月5日(木)19時開演 22時40分頃の終演(カーテンコール含)
ムジカエテルナのバイオリン、ビオラ奏者は、話題になっている通り、演奏時は立っていた。合間は椅子にざしていたが・・・。
オペラ愛好家にとって、クルレンツィス指揮、ムジカエテルナの演奏によるフィガロの結婚は“美味しい限り”であるが、何故か、会場で日本人・東アジア人を見かけなかった。
一方、前日に国立歌劇場で【椿姫】を研修した際は、日本人が少なからず、と言うより、自身にとっては近年では「多い!」と感じるほどで、ドン・カルロでも日本人が散見された。
で、思ったのは、ウィーン国立歌劇場のオペラを観劇する業者による企画ツアー所以とみた。自由旅行・自主企画での研修人は稀有なんだと、改めて確認した次第でした。小生の行動は、稀有なんだと・・・。
クルレンツィス指揮の演奏を初体験したのは、NHK BS-Premium が放映したザルツブルク音楽祭でのモーツァルト【レクイエム】で、聴いて驚愕した。「こんな演奏があるのか!」と、大胆過ぎるフレージングや、超微細な揺れなど、かつ、それらを音にするためにクルレンティスは全身を用いていた。つまり、体の向き、膝も使った上下運動、指揮棒を持たず、小澤征爾のそれとも全く異なる、指先にまで精神が入り、演奏者に伝えていると確信できる指揮ぶり・・・。
大柄ではなく、骨格はむしろ華奢で、肩幅も狭い方のギリシャ出身で、ロシアで学んだとは、驚嘆して視聴した後に調べて分かったこと。また、ムジカエテルナは、彼が結成した室内規模のオーケストラで、曲目により古楽器での、弦楽器はビブラートをかけない奏法、そして、通常の演奏もあると知った。
関心は、彼が【フィガロの結婚】をどう扱うか・・・にあったが、幸い、期待通りにレクイエム童謡、古楽器での演奏スタイルだった。
そして、フィガロの結婚の演奏も、レクイエムで慣れているとは言え、驚きに満ちていた。
これまた、演奏会では見たことがない、指揮ぶりで、ソリストがアリアを歌う場合、とくに、歌い始めや重唱の際に、再々、指揮だから降りて、客席側に動くなどして、歌手にアイコンタクト・表情・息遣いを含めて、微細な手指の動きを伝えていた。勿論、ムジカエテルナの演奏に対しても、大胆に体を動かせて、自身の意図を伝えていた。
情報を得た際に、クルレンツィスの“完全主義”的な指揮が記載されていたが、全く共感の至りであり、さらに、重要なことは、そうしたクルレンティスの精神・感情や曲作りを完全に(近く)理解し、演奏できる演奏家たちによっていたことで、つまり、歌手陣の選出にもクルレンティスが十二分な配慮をし、アンサンブルとしての演奏を意図したことを得心し得た。
クルレンティス恐るべし、同期的に、ムジカエテルナの演奏にもクルレンツィスと連動する精神を感じた。特筆すべきは、コンサートマスターの彼で、名前や経歴は不詳だが、クルレンツィスの懐刀だとの評価をした。

◆◆◆◆◆
ウィーン国立歌劇場の【ドン・カルロ】は2回目で、前回はプルミエ公演をバルコンの中央最前列席で視聴研修した。
スポーツ観戦然りだが、ルールやプレイヤーの技量など、熟達してくると見方が異なり、より深く楽しめる。例としては、不適切かもしれないが、初心者や子どもが同じゲーム・手技を見ても体験し得る深みは異なるのは当然です。
舞台芸術では、ミュージカルは気楽に楽しめる。が、クラシック音楽は、自身の発達歴から得心できるが、(小生を含めた凡人には)年余の研修が必要になる。
自身の歴史の中で、ホールで生演奏を聴くようになったのは1980年代中盤からで、当時、鳥取大学脳神経小児科の恩師・故 竹下研三先生から厚生省(厚労省)研究班の仕事を強いられたことで、やがて、文科省の依頼もあり、上京する機会は少なからずの状況だった。ただし、鳥取県立中央病院でハイリスク新生児医療・NICUの責任を有していたこともあり、トンボ返りだった。忘年・亡念の某日に妻が「ゴルフや釣りでゆっくりしている人(医師仲間)がいるのに、仕事一辺倒・・・」の発言を端緒に、例えば、通常17時に終わる研究班の仕事が終わってから、夜行寝台特急に乗らず、演奏会を聴いて、翌朝の一便で鳥取空港について、そのまま出勤するスタイルが定着した。診療開始には若干遅れたが・・・。
サントリーホールのメンバーになり、同ホールを主体に、渋谷のオーチャードホール、池袋の芸術劇場、上野の文化会館やNHKホールでも聴き続けた。リサイタルホールは、既述のサントリーホール、芸術劇場、文化会館、王子ホールなど・・・、稀には、オペラも!
【フィガロの結婚】もオーチャードホールで体験しているが、後半は頭脳が満タンになり、シドロモドロ状態だった。まるで、分かっていなかった。釣られて拍手する程度・・・。
新外来棟建設に関連して、病院仲間で、文化会館で【シモン・ボッカネグラ】も体験したが、予習すらせずで、全く分からなかった、いや、分からなかったことが分かった?!
リサイタルでは、例えば、王子ホールで、ベートーベンの弦楽四重奏を聴いたが、きいたつもりになった程度で、そう、左脳で理解しようと努めた程度で、シドロモドロが当時の能力・脳力だった。勿論、ベートーベンは交響曲ほか、室内楽も、LP・CDで聴く努力を重ねていたが、分かっていなかった・・・。
いまとなれば、お金を浪費した感覚を抱きます。いや、生涯研修と位置づけるならば、何事も、稽古事や研修には費用がかかる。
脱線し感がありますが、【ドン・カルロ】は、DVDやWOWOW放映のメトロポリタン・オペラの放映録画・Blu-ray 出の研修を重ねて、本番にも望んだのですが、前回の聴き方より、今回の方が深まったとの確信もいだきます。
★ウィーン国立歌劇場で視聴する際には、自身にとっては、何よりも、ウィーン国立歌劇場管弦楽団(≒ウィーンフィル)の演奏が主で、オーケストラピットがほぼ見えて、指揮者の振りがしっかりと見える最前列席で、かつ、価格帯からすれば安くなる(自身には求める席がそうなるのですが、)ギャラリー中央、バルコン(バルコニー席:やや左右に振れる)最前列席が願いですが、再々、ロジェ(ボックス席)最前列が配席になることがある。勿論、不平不満ではなくて、感謝至極の配席です。チケットの価格帯を踏まえて、小生が望む席は、国立歌劇場の80席で緯度に留まりますので・・・。
今回、即ち、7月初旬にコンツェルトハウスの季刊誌が届き、何気なく通勤のJR車両で開いたら、クルレンティスのオペラに目が、それこそ籤付けになり、至急に調査し、【ドン・カルロ】は、既に、座席図で空席指定が可能な時期でしたが、左8番のロジェ最前列1番席を自己指定購入することが出来たのです。(後述の【椿姫】然り)
で、本題のオーケストラ演奏は、ヴェルディの重厚なドン・カルロの演奏を十二分に堪能できる、流石、ウィーンフィルの響きであり、十二分に満足:指揮者はリッカルド・ムーティ・・・と動画で思いを話していましたが、前回のプルミエ公演の際であり、今回の指揮者は、名も知らない初めての方でした。が、ドン・カルロを指揮する十二分な力量のある方でした。
そして、歌手陣。
★フィリッポ3世のルネ・パーペは、今や重鎮の類で、声量・声の張り・歌唱(歌の演技)は秀逸至極! 本役は、自身にとっては、フェルッチョ・フルラネットと共に、納得している歌手です。
なお、ルネ・パーペは、自身がオペラに関心を抱いた当初からの馴染みで、最初はドン・ジョヴァンニの従者レポレッロ役で、カタログの歌など、今なお印象的に記憶しています。そして、魔笛のザラストロ。本薬でのルネ・パーペは「またか!」との感慨をいだくほどの頻度。今後ともよろしくお願いいたします。
★エリザベッタのアニヤ・ハルテロスは、ご本人の生き様として、現地・西欧での出演に限られ、(ハテ来日公演は?)日本での知名度は高くないようですが、声は超一流!声の透明度(ノイズの無さ)、声の艶・強さ、高音に難がないことなど、感嘆至極!
ドン・カルロの親友・ロドリーゴのキーリングサイトは、出国直前にドン・ジョヴァンニも研修した際に、メト・オペラでタイトルロールを歌い、演じていた。つまり、ニューヨークの大きなメトロポリタン歌劇場でドン・ジョヴァンニが歌える力量がある彼です。
★ロドリーゴは、標題がドン・カルロなので、主従の観点では、従ですが、物語を重厚・劇的にする観点では、実質主役と評します。独唱・重唱で、重要な場面での歌いどころの多さはドン・カルロ以上です。そして、キーリングサイトの歌唱は、Bravo!本音は Bravissimo!ですが、今回は発しませんでした。
ちなみに、クルレンティスの【ドン・ジョヴァンニ】では、(舞台カーテンのない演奏会場での)カーテンコールの際に「Brabissimo!と発しました。
★エボリ公女は、エリザベッタを裏切った際に、「自身の美貌を恨む」歌唱をしますが、過去の研修では、つまり、保有している映像では、残念ながら、ご尊顔・容姿が美貌は「???」のご淑女のみでした。が、今回は、初体験の彼女は、事前調査で期待できる・・・との評で臨みました。結果、メゾ・ソプラノとして、わが敬愛するエリーナ・ガランチャとの比較で、声量は劣りますが、幸い、ノイズがなく、澄んだ声で、そして、何よりも容姿・美形で、やっとエボリ公女に出会えた納得感を抱いた次第でした。
★やらやっと、ドン・カルロのファビオ・サルットーリ(でしたっけ?)は、英雄テナーの類で、声の質・声量は流石できたが、然るに、エリザベッタと fall in love 、一目でお互いが恋に落ちるには困り過ぎるほどのビア樽体型で、顔もでかい!~いや、小澤征爾の言葉「オペラは役にあった声が重要で、勿論、演技や、見かけもしれなりに・・・」を思い出すと、体型・容姿や願望を問うのは邪道・・・、と思いきや、デビュー当時のアンナ・ネトレプコは!?!
人間の本性で、見かけのステキも舞台を視聴する上では大切・重要な要素でしょう。
再々ですが、キーリングサイトのロドリーゴのリアルな演技との比較で、ドン・カルロは朴訥で、舞台演技者としては劣っていた。
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ドバイに向かう機内で書き続けています。途中、夕食時間帯に相当するランチが出ました。
飲み物は、赤ワイン、マンゴージュース2杯と珈琲:ン?!未だ利尿感を抱かないが、目と指の休憩を兼ねて、席を立ちます。窓側3席の横は空席で、出入りは自由! 感謝!
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自席に戻りました。購入時は85Aを指定していました。往路は85Kでしたが、関空で53Aに変更になっていました。関空のチェックインカウンターで機の後方K席を願い、79K、ドバイからは85Kで機窓研修をしました。
ひょっとして復路は?と、オンラインチェックインになる前に、見たら、案の定、53A、53A に変更されていたのです。どうやら、間違いなく、後方性はツアー客用で、個人の顧客は、同じエコノミー席でもプロが評価する良席が前方側の席。とは言え、53A は主翼の前方付根の場所であり、機窓研修上は美的ではありません。が、後方の自身が望む席は全て埋まっていました。諦めて、エンジンを眺める観点で53A を是としました。
が、ドバイ発関空は、快晴の朝時間帯にカラコルム山脈上空を飛行する重要至極の機窓研修になります。空席を調べたら、追加料金 3,600円台で、さらに機の前方のA席が空いていました。
で、最前列から2つめの 44A席を指定購入しました。とは言え、機窓風景としては、やはり主翼の先端を含めたカラコルム山脈にこだわる小生です。
エミレーツ航空の利用は、当面、今回が最後になるので、記念に前方席での機窓研修となります。
機内は乾燥:目の疲れ感+:止めます。
2019年9月8日(日)間もなく、ウィーン 19時、ドバイ 21時、日本は月曜日深夜2時

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国立歌劇場の【椿姫】は3回目(:ヴぉルクスオーパーの椿姫を含めて4回目)
椿姫と言えば、2005年ザルツブルク音楽祭のアンナ・ネトレプコ Anna Netrebko(1971年9月18日- ロシア)のための舞台が特筆される。
彼女のみ赤い服装で、他の歌手は、皆が、女性を含めて、黒のブレザーであり、かつ、舞台は単純な大道具構造であって、一層、ネトレプコが際立つ効果となっていた。
その後、この舞台・衣装の基本は、(小生は好まない)横に長いザルツブルク祝祭大劇場から、左右を圧縮した変形構造で、メトロポリタン歌劇場でも上演されている。タイトルロールのヴィオレッタは、ナタリー・デセィ Natalie Dessay(1965年4月19日- リヨン)が演じ、最近では、ソーニャ・ヨンチェヴァ Sonya Yoncheva(1981年12月25日- ブルガリア)が登場し、WOWOW放映の録画で視聴した。(デセイ版も保有・見たはず)
ヨンチェヴァは、ウィーン国立歌劇場で初めて、当時は名・声を知らないで聴いたが、ノイズがない、澄んだ、かつ、力のある声に魅了された。ネトレプコのデビュー当時を彷彿とさせる思いを抱いたが、多少太目で、ネトレプコと同様、出産後に太目が増しているようです。容貌は各々個性があるが美女系であり、結果として、現在はモテモテで、多くの歌劇場で、多くの役どころで歌い続けている。自身、驚嘆するほどです。
ウィーンの今回は、自身は名・声を知らない彼女だあって、それなりに期待感があったが、当日になってのドタキャンで、ウィーンで実績のある、小生は2回目の、マリーナ・レベッカ Marina Rebeka(年月日?- リガ)で、自身、初回は Brava!に至らなかった。理由は単純で、聴かせどころの一幕の最後に強い最高音で歌うところを5度下げて歌っており、自身のオツムには、拍子抜けした。今回も、残念ながら、同様でした。
なお、レベッカについては、Wikipedhiaに「Marina Rebeka is one of the leading sopranos of our time and considered one of the world's best Violettas in Verdi's “La Traviata”」と紹介されてはいる。
ちなみに、勿論、ネトレプコ、ヨンチェヴァは、感心するほどの伸びのある強い高音で歌い終えている。Brava!
2005年ザルツブルク音楽祭の本作品に戻るが、ヴィオレッタと恋仲に陥るアルフレードの父、ジョルジョ・ジェルモン役は、アレッ?と言う配役でのトーマス・ハンプソン Thomas Hampson(1955- 米)だった。舞台なので、実際の年齢と異なることは再々で、親子が同年齢と言うことも少なからずだが、アレッ?と感じた理由は、声が若かったからでした。この印象は今なお(最近は聴いてしていないが)不変です。そして今回、14年余を経て、トーマス・ハンプソンが親父役で登場した。
結果、Bravo!を発しました。
ちなみに、ウィーン国立歌劇場で「Bravo!」・「Brava!」・「Bravi!」を発するのは、以下のタイミングです。
指揮棒が降りて、指揮者の緊張が一瞬溶け・息が抜ける感覚を見て、国立歌劇場では響き過ぎない残響音が失せた時点:勿論、アリアが秀逸だった際に限るわけです。
今回の【椿姫】では、他には声をかけなかった。ちなみに、アルフレードは自身初だったが、声にノイズがあり、気になった次第でした。
※ プロ野球然りで、例えば、投手の場合、体調等で、必ずしも良い投球が出来ず、ノックアウトされることもある。名のある歌手・伸び盛りで国立歌劇場に初登場して、評価を得る歌手、一方、ガッカリも・・・。
※ プロ野球と高校野球:後者が質が劣るからダメと言う人はいないでしょう。それなりに素晴らしい投球・守備・走塁などを見ると、心から大きな拍手をし、声援も送ります。そして、小生有望と思える、いや、確信して良い高校生を知ることも少なからずです。
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ウィーン国立歌劇場でも、自身が知らないと言うだけのことでしょうが、同歌劇場デビューの歌手に出会うことも少なからずで、視聴し、「こりゃ伸びる!」と判断した歌手は、その後、活躍を続けています。
【椿姫】ヴィオレッタに恋するアルフレードでは、自身がウィーン国立歌劇場で初めて聴いた際、同劇場デビューのロシアの彼(名前は失念:調べれば分かる)には「Bravo!」をかけました。偶然ですが、二度目の際に、彼が再登場していました。
演目は異なりますが、アニタ・ハルティッヒAnita Hartig(1983- ルーマニア)を初めて聴いたのは、エリーナ・ガランチャ Elīna Garanča(1976年9月16日- ラトヴィア)の【カルメン】で、メト・オペラ同様、ホセはロベルト・アラーニャ Roberto Alagna(1963年6月7日 - 仏)で、この際は、ガランチャのカルメンに内心大興奮し、それこそ“恋に落ちた”状態で、この際はアラーニャの声が不調でした。
2013年5月のウィーン国立歌劇場では、アラーニャが絶好調で、ガランチャは悪くはないが、「アレ?」の感覚を抱き、そして、ハルティッヒのミカエラを初体験したが、透明感・艶のある声に「Brava!」で、彼女はその後スター歌手に育っている。当時、調べたら、ウィーン国立歌劇場の合唱団員からの登用と知った。アラーニャが推薦したのか、と今思ったが、(放映分の録画での視聴だが)パリ祭でも招かれて歌っている。
次、また、ウィーン国立歌劇場でハルティッヒを聴く機会があろうか・・・。
戻るが、トーマス・ハンプソンは(も)ウィーン国立歌劇場の“宮廷歌手”の称号を得ているためか、【シモン・ボッカネグラ】の同役も視聴している。
同作品は2回、ウィーン国立歌劇場で体験しており、別の機会は、故・ディミトリー・ホロストフスキー Dmitri Hvorostovsky(1962年10月16日-2017年11月22日)で、2016年5月に体験した。(既に、脳腫瘍の闘病中だったはず・・・:残念至極で、冥福をお祈りいたします。)
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話は、2013年5月の【カルメン】ガランチャに戻るが、劇団四季には「慣れ、ダレ、崩れ 去れ!」と、伝統的に団員たちが自戒している。ガランチャも、カルメンを演じ過ぎて、或いは、体調不良で、そつなく歌い演じていたが、心・精神を欠いていたのかもしれない。その後はガランチャがカルメンを歌い、演じている歌劇場・舞台は?

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フォルクスオーパーの【魔笛】は、2013年5月に次いで2回目
舞台は凝っていて、楽しめる。衣装を含めて、今時の、絵画に例えれば、抽象画的・無機的な舞台・衣装ではなく、見る観点では及第点。かつ、小さな歌劇場であることもあってか、ソリスト陣も及第点あり。が、残念ながら、オーケストラの演奏は・・・。アンサンブル性に欠け、ホルンは音色が硬く、乱すがごとく・・・。前回より劣った印象を抱いたが、自身の聴く力が深化しているので、比較は困難です。
ウィーンでは、“国立歌劇場の”【魔笛】は未体験で、見たい件です。いつになって実現するのか・・・。
フォルクスオーパーの真骨頂は、総合評価で、オペレッタとなりましょう。オペラだと、どうしても質の高い演奏と聴き比べてしまうゆえに・・・。

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以上、ウィーンからの機中と、ドバイ空港での乗り継ぎ時間帯に書いた。歌手の英語表記や生年月日、出身国は、ネットで確認しつつの“研修的記載”
ドバイは 2019年9月9日(月)深夜1:10(日本は 6:10~彼女に朝のご挨拶をしよう!)

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総括 : 自身「全く想定外の人生になった」との感謝は、今(9/12)なおj持続しており、さらに、今後も続くことになります。既に、2020年5月のウィーンは主要な手配は完了し、同年7月初旬のサン・モリッツ単独行然りです。

今日の昼休み時間帯にちづ保育園の1回目(計3回)の健診を昼休み時間帯にこなしました。復路は園長自らの申し出で、運転してもらい、車内で話しながらの帰院でしたが、自身(小児科医)が居ることへの感謝、とくに、子育て中の母親の安心について強調され、かつ、「ずーっと、居てくださいね」と、笑顔ですが、強い口調での願いを話されました。自身は、ウィーン、スイスに行くことで、園児の支援が中断することへの心苦しさを話しましたが・・・。園長の、小生の勤務継続に係る強い願いに対して「ありがとう。勇気づけられます」との返答をしました。と共に、(年休の範囲内ですが、)“慢性再発性熱性疾患的なウィーン、スイス行”についても、お許しが出たような言動反応でした(と、思えました)。

(旅行業者のツアーと異なる)自主設計・企画であって、生涯研修と位置づけるウィーン、スイス行を、今後も継続することについては、感謝をしつつ、容認していただこうと思います。(2019/9/12 記) 

Teodor Currentzis テオドール・クルレンツィス 
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「フィガロの結婚」メイキング・ビデオ 2016/01/17
クルレンツィスとムジカ・エテルナによるモーツァルト「ダ・ポンテ・チクルス」三部作レコーディングの第1作となった2012年の「フィガロの結婚」のメイキング映像。ペルミ歌劇場の客席を取りはらったオーディトリアムで、チェロ奏者以外が全員立って演奏する序曲が圧巻です。

※ この解説文からして、2016年初頭では、知名度が低かったと分かる。小生がクルレンツィスの演奏を聴いて衝撃を覚えたのは、BS-Premium の放映・録画でのモーツァルト【レクイエム】で、今、調べたら、以下の記事があった。

[ 2017/10/22 | KAJIMOTO音楽日記
●今晩(10/22)深夜NHK-BSで、話題のクルレンツィス&ムジカエテルナによるモーツァルト「レクイエム」がオンエア!

収録:2017年7月23日 フェルゼンライトシューレ(ザルツブルク) 
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「コジ・ファン・トゥッテ」メイキング・ビデオ 2016/01/17
モーツァルト「ダ・ポンテ・オペラ」三部作レコーディングの第2段となった「コジ・ファン・トゥッテ」のメイキング・ビデオ。2013年1月、極寒のペルミでの収録の模様をクルレンツィスへのインタビューとともに
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ストラヴィンスキー「春の祭典」アルバム・プレビュー 2016/01/17
Oh!流石、クルレンツィス! 
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ヴァイオリン協奏曲 プレビュー・ビデオ 2016/01/17
※ ソリストはPatricia Kopatchinskaja 自身の好みで、好まない演奏の類だが、ご立派! ン?! カップリングは〇 何故か、購入しなかったのは是

Tchaikovsky: Violin Concerto. Kopatchinskaja, Currentzis, MusicAeterna
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チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」アルバムプレビュー 2017/10/26
モーツァルトのオペラ三部作「フィガロ」「コジ」「ドン・ジョヴァンニ」で話題をさらったギリシャの鬼才指揮者クルレンツィスの新作はチャイコフスキーの「悲愴」
※ 何とも刺激的な演奏:過去に聴いたことがない。ムラヴィンスキーに感嘆し、ゲルギエフに共感したが、驚きの程度、即ち、刺激性・斬新さ・モダン性は比較にならない!
※ You Tube にあったが・・・ 違法でないことを願いつつの URL up

Tchaikovsky: Symphony no. 6 "Pathétique". MusicAeterna, Currentzis
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Gustav Mahler: Symphony No.1 in D major "Titan" - Teodor Currentzis (HD 1080p)
※ 演奏は劣悪!聴くに堪えない~オケが悪い!!The National Philharmonic Orchestra of Russia
クルレンツィスが可哀そう。マ、これも歴史
November 7, 2004 とある。ムジカエテルナ結成以前の若い頃:致し方ないか・・・

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※ 必読

世界中のクラシックファンを熱狂させる、クルレンツィス×ムジカエテルナが初来日記念トークセッション
2019.2.20

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2019年2月14日(木) 大阪/フェスティバルホール 
チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35 (Vn: パトリツィア・コパチンスカヤ)
チャイコフスキー: 交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

※ 平日 19時開演ゆえに、事前に知っていたとしても、鳥取からは不能!おまけに、初来日なのに、演奏会のチケット代は高価! ちなみに今回のウィーンでは、大好きな演奏会形式のフル・オペラなのに・・・

2019/9/12 帰国後最初の当直の夜~早朝に

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